和知識

日本人が古来持つ自然との調和を目指す心

料理や住宅、結婚式のスタイルなど、いろいろな場面で和風という言葉が使われます。
日本人なら和風の美しさや雰囲気に惹かれるものですし、日本だけに留まらず世界中にその良さが知られていて、積極的に和風の魅力をその文化に採り入れる様子も見られます。

和風という言葉を一口で定義するのは難しいことですが、日本の古来伝わる様々な美意識や好み、様式などを包含する表現です。
その根本にあるのは、調和という考えです。
聖徳太子の時代より、日本人は和こそが大事な精神であり、調和が見られることに美しさや正しさを見いだしていました。

とりわけ日本人の心に訴えるものは、自然との調和という考えでしょう。
日本は四季がはっきりしている風土を持っていますし、それぞれの季節に特徴的な美しさが見られます。
そのため、四季のうつろいに表れる自然の変化や美しさに惹かれるのです。

こうした自然との調和というのが、和風という考えの根本となるもので、日本人が美しいと思うもの、惹かれるものは何かしらこうした精神が包含されているものです。

江戸時代に形作られた文化が大きな影響を残している

日本は長い歴史を持つ国で、和食や歌舞伎、和菓子などそれぞれの時代に花開いた特徴的な文化があります。
とりわけ江戸時代に形作られた文化は、日本全体に広がり大きな影響を与えました。
この時代に形作られた文化は現在にまで残り、今の和風という考えにおける基盤となっています。

その美意識の象徴と言えるのが、「粋」と呼ばれる物の見方でしょう。
この粋という言葉も定義するのが難しいですが、和柄のようにゴテゴテと飾り立てることなく、すっきりとして洗練された装いのことを指します。
また、人に見えるところにはシンプルなデザインを施すものの、裏地には手の込んだ装飾を入れ込む和服など、分かる人には分かるというしゃれっ気のある考えもその1つでしょう。

さらに、新しいものを積極的に採り入れるものの、伝統あるものや使い込まれたものの良さも認識し、和太鼓のように巧みに新旧をミックスさせる感覚も和風ならではのものでしょう。
また、人からよく見られるところだけ飾るのではなく、人の目にうつりにくい細かなところにも気を配って整えておくというのも、日本の美意識にとっては欠かせない精神です。

洋風とも調和よく合わさる和風の精神

調和を第一とするのが和風の精神であるため、他の文化とも喧嘩することなく上手に調和してくれます。
そのため、洋風の様式を持つ住宅の中に和室があっても、まったく違和感がありませんし、和洋折衷の味付けや食材の組み合わせを持つ料理も人気があります。

このように、和風という文化は懐が広く、多くの人や文化に受け入れられるものなのです。
その価値を再発見したいものです。