巻物 -Roll-

忍者が持つもの?巻物

巻物というと忍者が持っていて妖術がかかれていたり、それ自体を道具として扱ったり、何かひどく大切なものがかかれているという印象があります。
巻物は現代、身近に利用するというものではなく、歴史に登場したり大切な書物として展示されているう位しか頭に浮かびませんが、書物の一種です。

文字が中国から伝わり、その文字を書物に記すようになり、はじめのうちは木の札である木簡や竹の札である竹簡が利用されていました。
つまり木や笹に
文字を書いていたという事です。

書物用語を漢字にみてみよう

本を1冊、2冊を数えます。
冊は書物用語です。

典は冊という文字に「丌」という文字を加えることで、机の上の書冊を指します。
編むは冊をとじるということで、その綴じ糸を指します。

竹で作ったものは冊、典といい、木で作った書簡を板といいます。
籍は字の書かれた文書を重ねておく意味で使い、巻は書物をくるくる巻いて保管するためのもので、この漢字が巻物の起源となっています。
巻物は文章、言葉など大切な事を書きしるし、それをくるくる巻いて保管するために利用されてきました。

巻子本とは

紙を貼ってつなげて長くして利用する巻子本(かんすぼん)、つまり巻物は、中国の南北朝時代の5世紀位からこうした形として用いられるようになりました。
木製の軸があり、その軸を芯にするようにして長く貼って作った紙を巻いていきます。

強度を高めるために、巻物の始まり、巻頭には絹また厚紙などを利用して破れにくくしてあります。
この巻物の中、書物に利用される紙は料紙と呼ばれ、書く内容によって何枚も紙を継ぎ足していくことから、継紙と呼ばれました。

巻物は唐の時代によく利用され、多くの書物がこの巻物という形態で作られました。
現代でも本を数える時、長い物語になると1巻、2巻と数えますが、この名残です。
巻物の巻頭に利用される丈夫な厚紙や布などは「褾」(表)と呼ばれ、この表に利用された褾が起源となって「表紙」と呼ばれるようになりました。
捲れや痛みなどを軽減するために竹ひごを入れる事を八双と呼び、紐をつけて保管する際に巻物が開かないようにし、褾の裏に見返しというものを付けるようになり、この見返しという言葉も平安時代に造られた用語です。

巻物が利用された書物

写経が盛んだった奈良時代、聖武天皇やそのお后であった光明皇后は非常に熱心に写経をされており、経生と呼ばれる官人をかかえ朝廷をあげて写経を行っていたとされています。
官人は後に経師となり、この当時木簡以外に造られた経典は巻物として作られていたことが多かったようです。
また現代、書物として現存してはいませんが、日本書紀などの有名な書物も、巻物で作られていたのです。